僕にとっての医療面接とは

昨日、医学科4年生対象の第1回目の総合診療医学の講義が行われました。

僕自身は別業務で参加出来なかったのですが、議事録や振り返り、メールのやり取りをみていて、「医療面接」について、感じていたことが文字に現れてきましたので、記したいと思います。

 

 

僕にとって、医療面接は何か特別な時間のようにも思います。患者さんの言葉を通した会話というか…「困ってるんです。どうにかならないの?どうにもならないなら、どうできるの?薬は?」…いつも、そんな患者さんの声が、聞こえてきているようです。


医学の力で治せるものは治したいし、現時点ででにる最高、最大の医療を提供したい、でもそれだけでは解決できないものもある、そのようなときどうしたらいいか…


医療面接は限られた時間、両者の距離、対話、駆け引き、信頼、疑心、感動、怒り、不安、安心、つらさ、癒し…
そんな色んなものと感情が混在して、行なっている印象です。


心に触れることは簡単なことではなく、多大なる責任と覚悟が必要とも考えています。


医学教育の中で、僕はそれを伝えられる解答案は持ち合わせていません。ただ、態度では示そうとしています。「胸がくるしいAさん」ではなく、「Aさんが胸をくるしがっている」ということを。


やや関連しますが、最近、医療人類学について書かれている記事を読みました。
これは学問的に、生や死の意味を解釈し、理解することです。人にとってその意味を考えるとき、後ろにひとそれぞれに広がる世界があります。それがとても重要で、魅力的だと考えています。


磯野真穂
「医療人類学とは」
http://blog.mahoisono.com/whatismedicalanthorpology/

 

(関連)

https://twitter.com/to__mas/status/1278079827757592576?s=21


最後に
コミュニケーションはスキルなのか、と思うこともあります。態度のほうが、個人的にはしっくりきます。考え方、価値観、姿勢、責任感…もろもろを反映しているからです。


次の講義でも新たな発見がありそうです。