過去の振り返り② 沖縄県立中部病院を知るきっかけ

【中部病院を知るきっかけ】

当時、自転車部だった僕は医学部4回生の11月、先輩に誘われてツールド沖縄という自転車の大会に出場しました。沖縄本島の北部を出発して、長いコースの人だと沖縄本島と一周するという過酷なレースです(僕は一番短いコースでしたが・・・)。

 

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レース中の一枚

その時の、沖縄の綺麗な海を見ながら自転車を漕ぐのが楽しくて、それに魅せられて3ヶ月後の2011年2月に一人で5日間沖縄ツーリングを決行しました。沖縄の友人宅(琉球大医学部の皆様、お世話になりました)や安い宿を巡り、中部地区では「赤道直家」という宿に滞在しました。ドミトリーで他の旅人(日本一周中のバイカーの方、ふらっと沖縄にきて数年経っている方)と飲みに行き、酒好きの宿主とも飲みに行き、僕が医学生であることを見抜いた宿主が紹介してくれたのがこの沖縄県立中部病院でした。5回生になったら、是非見学しようと計画しました。

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沖縄中部地区の海中道路からの一枚、素晴らしい景色が広がる

 

しかし、医学部5回生の夏、在宅実習の短期研修中に足を骨折してしまい、実際に中部病院を訪れることができたのは5回生終りの3月でした。そこで、ある内科インターン先生が一人で新入院患者さんの病歴を取り、身体所見を取り、アドミッションノートを完成させて、かと思えば褥瘡の処置にでかけ、一人でデブリを行っていたのは印象的でした。会う先輩は皆、「忙しいけど、充実してるよ!」と眼を輝かせており、このような先輩みたいになりたいと思い、中部病院の受験を決意しました。

 

そして、苦手な英語の試験も一時間に及ぶいつもは恐いであろう先生の笑みの溢れる面接を乗り越え、2013年の4月から晴れてこの病院の研修医になることができました。

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振り返ると、病院見学の時に出逢った一年目の内科インターンの先生は、いわゆるロールモデルという存在だったのだと思います。しかも、強烈に当時学生だった私の脳裏に焼き付いたのです。直感的に、この病院で研修しようと感じたきっかけでもあります。

研修システムや教育システム、給料、寮の完備など、環境面も重要です。

でも、内面というか、ソフトというか、人の心に訴えかける「何か」が自分の将来の道を選ぶときには重要なのではないでしょうか。

 

これを振り返って、医学生が研修病院先を選ぶ最大のポイント

ロールモデルの存在

を声高らかに、伝えたいと思います。